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【医療情報】高齢者の日常を知るために大事なこと。ADL、IADLとは?

こんにちは!トト丸です🐶

皆さんはADLIADLという言葉を聞いたことがありますか?

この言葉は医療・介護の現場では日常的に使われています。

要は「日常生活がどの程度自立しているか?」の指標として用いられます。

 

ADL=Activities of Daily Living=日常生活動作

IADL=Instrumental ADL=手段的日常生活動作

 

一般の方が「身の回りのことで困ってることはないですか?」と聞かれると

・まぁお金は年金でなんとかなってるかなぁ

・最近腰が痛いけどそれなりにやってますよ

・畑仕事が億劫でねぇ…

 

なんて答えが返ってきますが、医療者が聞きたいのはそこではありません!

ADLやIADLが聞きたいんです!😂

これらのイメージが掴めることで医療者とのコミュニケーションもスムーズになり、より良い医療介護介入ができるのではと思います。

 

 

 

ADLとは?

Basic ADLとも言われ、日常生活動作を意味します。

つまり“生活の基本となる動作”のことで、逆にこれらが障害されてきたら何らか介護の介入が必要な可能性があります。

語呂合わせで「DEATH」という覚え方でよく紹介されます。(縁起が悪い…!😂)

Dressing(着替え)

着替えが自立できず何日も同じ服では清潔に保てませんよね?

一人で着替えができないということは誰かの介護が必要になります。

  • 身体がうまく動かせずに袖に手が通せない
  • 靴下が履けない
  • ズボンが履けない

なんてことはないですか?🙄

 

Eating(食事)

ここでの食事とは、食べる行為が自立しているか?ということです。

食事を“作る”となるとIADLになるので混合しないようにしましょう。

  • 自分で食事をセットできるか?
  • 箸を使えるか?スプーンを使えるか?
  • 口元まで自分で食事を運べるか?

こんなことを医療者は気にしています✍️

 

Ambulation(歩行)

例えば以下のようなことがポイントになります。

  • 杖を使うか?
  • 手すりを使うか?
  • 階段は登れるか?

入院してベッド上で動かないと、ものの数日で足の筋力が弱って歩けなくなります😖

そうすると元々杖なしで歩けてたのに、家でも杖や手すりが必要になってしまう→今の家には杖も手すりもなくて帰れない→入院が長引く→筋力が衰える、の悪循環になりことがあるので注意が必要です😢

 

Toileting(排泄、トイレ)

これも自宅で過ごすならある程度の自立度が求められます。

  • みんなと同じトイレが使えるか?
  • ポータブルトイレか?
  • オムツか?

などがよく話題にあがりますね☝️

排泄がうまくできないと、汚染により感染症を起こしてしまったり重篤な状態になる可能性があるので要注意です⚠️

家のトイレって作り自体が狭くて、クルッと回って前座に腰を下ろす、ズボンの上げ下ろしなど意外に動作が多くて難しい行動の一つです。

 

Hygiene(衛生、清拭)

お風呂に入れてるか、身体の衛生は保たれているか、の項目です。

お風呂に自分で入るのはトイレよりハードル高めですよね🛁

風呂だけはデイサービスなど外で週に何回か入る方もよくいらっしゃいます。全て自立していなくてはいけないわけではなく、適度に他人の力を借りるというのも大事ですね😄

 

ADLまとめ

どうでしょうか?イメージはつきましたか?😄

どれも生活を自立させるためには必要なことばかりですね?

これらどれかが自立できなくなる時が、医療・介護の介入のタイミングとして考えておいても良いと思います。それが自宅で家族・第3者(ヘルパーなど)が介護するのか、それとも施設入所して場所と人を変えて介護が必要なのか、その人のADLや家族の支援次第で千差万別です。

ただ長い間生活していく中で慣れてしまって介護が必要なのに気づかない、何てことも実は多い気がします。改めて自分自身、自分の親などADLが保たれているか確認してみましょう😊

 

IADLとは?

Instrumental ADLのことで手段的日常生活動作と言います。

つまり“日常生活動作の中でも、より頭を使って判断する必要があること”です。

ADLは生活の基本というイメージですが、IADLは一つ上級なイメージです。

語呂合わせで「SHAFT」という覚え方があります。

 

Shopping(買い物)

自分で場所を決めて、何を買うか考えることが必要です。

自分でするのが難しくなった場合は、今の時代であればネットショッピングや定期便などであまり考えずに注文もできるように代用することも考えられますね😄

 

House keeping(家の掃除)

家が清潔に保てているか、ゴミ捨ては自分でできるか、を確認します。

時々高齢者のゴミ屋敷なんかも在りますが、それはこのHouse keepingの部分ができなくなってきているということです。

 

Accounting(お金の管理)

適切な支払いや貯金管理ができているかどうかです。

ここが破綻してしまうと生活が崩れていってしまいますが、他の家族からしたらなかなかナイーブな部分であることが多く確認が遅れてしまいがちです😅

 

Food preparation(食事の準備)

料理というのは非常に頭を使います。材料を買ってきて、分量を正しく入れて、火加減なども考えなくてはいけません。

逆に最近味付けが昔と変わった🤔?とか、いつも同じメニューばかりになったりした場合は注意が必要かもしれません⚠️

 

 

Transportation(移動、外出)

外出するということは目的地を設定してそこに行くまでの行程を考える必要があり、頭を使う行動です。

外出ができなくなると、自宅に引きこもりがちになり運動もしなくなると一気に筋力が落ちてしまいます。

できれば家族もしくは介護者が外に連れ出してあげたいですね😊

 

IADLまとめ

IADLは社会生活をするのに必須のスキルですが、意外に気づかれずに低下していってしまうものです🙄

ITで目まぐるしく変わる現代でIADLの方法も昔とは全く違うものになってきていますし、明確な基準を設けるのは難しいと思います。

掃除やお金の管理などもともとどのくらいできていたか、というのが重要ですので家族の情報がとても大事な部分になります👨‍👨‍👧‍👧

 

さいごに

ここまでADL、IADLの話をしてきました!

これらをイメージできるかが適切な医療・介護の介入のタイミングをより良いものにすると思っています👍

正直「何でこんなになるまで放っておいたのかな…😓」なんてことは日常茶飯事です。

でもそれはADL・IADLが低下した生活が本人・家族に取っては「日常」になっているから気づいていないだけなんです☝️

早く気づいて、早く介入ができれば大変なことになる前になんとかなることもあります!

ぜひ自分自身・家族や近しい人のADL・IADLを考えてみて、もし低下している人がいたら医療介護の早期介入を提案してみてはいかがでしょうか?

 

少しでも皆さんの役に立てれば幸いです😊

ではまた!