こんにちは!トト丸です!
みなさん行動経済学という言葉は知っていますか?
なんだか難しそう🤔…と思うかもしれませんが、実はみんなの生活に直結するとても大事な考え方なんです!
例えば、
「何故数ある店からその店を選んで買うのか?」
「何故同じ値段なのにお得感を感じるのか?」
「あの店に行くとついつい買いすぎちゃうのは何故か?」
など様々な経済学的な疑問を、心理学・行動学を通じて分析するという内容です。
今回は行動経済学を学ぶ最初の本として
「ヘンテコノミクス」を紹介します。
え?何その題名?表紙も見ての通り一昔前の漫画っぽい感じで大丈夫?😒
という声が聞こえてくる気がしますが、内容はものすごく勉強になります!!
しかも漫画で実例を交えているからかなり分かりやすい!😆
この記事はこんな人にお勧めです。
これから店を出すけど、どうしたらお客が集まるか知りたい。
人気店の戦略を真似したい!
お得な情報を正しくキャッチしたい!
子供に社会の仕組みを少しでも教えたい!
中身は「〇〇」の巻、という題名でコミカルな漫画で日常のあるあるが書かれています。
その“あるある”が、どういう行動経済学の原理に基づいて起きているのか、最後に説明が分かりやすく書かれているんですが、これがまた漫画を読んだ後で分かりやすい!
いくつも紹介されてますが、今回はその中で5つ個人的にグッときたところを紹介したいと思います。
①報酬が動機を阻害する
イチロー選手がかつて国民栄誉賞を2度辞退していることをご存知ですか?
何故かというと「早すぎる名誉は、その後のモチベーションが低下する恐れがあるから」だそうです。
これって、どういうことでしょう?
漫画の中では落書きをする子供達に困り果てたおじいさんが、逆に「落書きしたらお小遣いをあげよう」と子供達にお金(報酬)を配り始めます。
そうすると子供達は「落書きできるしお金ももらえるし最高やん!!🤩」と毎日通うようになりました。
ある日、おじいさんは「お金無くなったからもうお小遣いあげられないよ」と言います。
すると、「お小遣いもらえないなら、落書き書いてもなぁ…」となって落書きはなくなったそうです。
初めは落書きを目的にしていたところ、報酬が発生したせいでいつもの間にかお小遣いが目的にすり替わっていたんですね。
これをアンダーマイニング効果と言うそうです。
これって子育てにも同じことが起きますよね?良かれと思ってあげていた報酬が、逆にその子のモチベーションを低下させてしまうことがありますので要注意ですね🙄
②罰金による罪の意識の軽減
保母さん達が、保育園のお迎えがいつも遅れて来る親御さんがいて困っていました。
そこで「定時を過ぎて迎えに来られた場合、超過料金として500円発生します」と言うお知らせを出したようです。
この結果どうなったでしょうか?
なんと、定時に迎えに来ない親御さんが多発したとのことです🙄
今まで「迎えが遅くなってしまって申し訳ない」と言う気持ちから、「お金を払えば遅れても大丈夫」と言うマインドになるからだそうです。なるほどですねー
同じような話で、「救急車を有料にするか?🚑」と言う話は救急医療領域ではよく出ています。
「救急車はタクシーではありません」と言うキャッチコピー聞いたことはありますか?あまりに気軽に救急車が呼ばれてしまい、その間に本当に重症な方が救急車を利用できなくなってしまうと言う大きな問題です。
その解決法の一つとして「救急車の有料化」は挙げられていましたが、今回のケースと同じように「お金を払えば救急車呼んでも大丈夫、病院まで運んでもらえる」と言うことになることが懸念されます。まさにタクシー状態です🚕💦
社会を成立させているのは、モラルかお金か。人間が多様である以上一定の答えを出すのは難しいんでしょうね😅
③ついつい真ん中を選んでしまう
レストランで2つの定食があったとします。
Aランチ2000円:メイン、ライス、サラダ、スープ、デザート
Bランチ1500円:メイン、ライス、サラダ
どちらを選びますか?
ある日同じレストランに行くとメニューが増えてました。
Sランチ3000円:スペシャルメイン、ライス、サラダ、スープ、デザート
Aランチ2000円:メイン、ライス、サラダ、スープ、デザート
Bランチ1500円:メイン、ライス、サラダ
どちらを選びますか?
1回目はBランチを、2回目はAランチを選ぶ人が多くなるようです。
何故同じ内容、値段なのに使うお金が増えてしまうんでしょう?
それは極端回避性という性質が人間にはあるから、と書かれています。
思いたる節はないですか?個人的にはかなりあるなー!と思いました🙄
一番高いセットよりは贅沢するつもりはないけど、一番安いセットだと何となく物足りない感じがして、結局真ん中のセットを選んでしまうことってありませんか?
一番上、一番下、を無意識に避けてしまうって誰でもありますよね。この性質をうまく利用すれば経営にプラスになりそうですね😄
④「タダ」が判断を狂わせる
「〇〇円以上で駐車料金無料」とか「〇〇円以上で送料無料」という言葉で特に買わなくてもいいものを追加で買ってしまうことってないですか?
この言葉ってショッピングの界隈ではどこでもありますよね?
この「〇〇すると無料」というパワーワードはかなり強烈です。合理的に考えればこれ以上出費するべきでない状況にも関わらず、「〇〇すると無料」と聞いてしまうと例え合計金額が上がってしまっても「前から欲しいと思ってたし」とポチッとしてしまいますよね😊
⑤信じ込むことで、感覚さえも変えてしまう
ラーメン屋のオーナーが突然「明日から新メニューとして“〇〇修行で身に付けた、秘伝のタレ入り特製ラーメン”を始める!」と言い出します。
従業員は「何ですかそれ?新手の詐欺ですか?」と言うがオーナーは強行しました。
結果は、なんと大人気!器だけキレイにして中身は全く一緒なのにお客さんは「うまい!さすが〇〇秘伝の特製ラーメンだ!」と言って食べていきました。
こんなことが本当に起こると思いますか?🙄
この現象をプラセボ(偽薬)効果と言います。
医療の中でもよくあることで、何も効果がない薬を処方しても「あの薬がとてもよく効きました!」なんてことも実はよくあります。
思い込みが、体に変化を及ぼしてしまうんですね。人体って不思議🤔
なんだか詐欺みたいな内容ですが、食べてる本人はそれで満足しているからいいんでしょうかね(笑)
今回は特に印象に残った5選を紹介しました!
これって、行動経済学的にこんな意味があったのか!って凄い気づきの多いお勧め本でした。
他にもフレーミング効果、アンカリング効果、ハロー効果、など一見難しい言葉がわかりやすい漫画で書かれているので、日常にとても近いことなんだなと分かります😄
全部で23話と、おまけで何個か紹介されています。
人間の心理学、行動学的な観点から起こしてしまう不思議な経済行動についてのエッセンスが満載でした🙂
そして毎回最後はこの言葉で締め括られています。これがなんともしっくりきて面白いですね👍
「人間とは、かくもヘンテコな生きものなり」
ではまた!